理事長所信(2022)
理事長所信(2022)
一般社団法人沼田青年会議所
第50代 理事長 為野 大地
~はじめに~
『「地域のよりよき発展」「より明るい豊かな社会」にするためには、何のためらいもなく貢献したいものです。』を、設立趣意書に掲げ、その想いは脈々と受け継がれ、沼田青年会議所は50年目という大きな節目の年を迎えます。
この大きな節目を迎えられるのも、地域の発展と明るい豊かな社会の実現のために、熱い想いで青年会議所運動を受け継いできた先輩諸氏、その想いにご賛同いただきご協力いただいてきた地域の皆様方のおかげだと心より感謝申し上げます。
現在、新型ウイルスCOVID-19の世界的流行により、世界、日本、そして私たちの住まう利根沼田地域でも大きな影響が出ています。
青年会議所運動は勿論のこと、生活すること自体に多くの規制が設けられ、当たり前だと思っていたことが、当たり前ではない生活環境になっています。青年会議所運動どころではないと思うメンバーもいるかもしれません。しかしながら戦後間もないなか、1949年「新日本の再建は青年の仕事である」の一文から、日本に青年会議所が誕生しました。このような時こそ改めて、新日本の再建は私たち青年の責務だと私は強く想います。
先が見えない不安で暗くなりそうなときだからこそ明るい光が必要であり、希望を持ち明るい未来を夢見ることで、人は元気になれるのだと。だからこそ私たち青年が本気になり、地域を想い、強い意志と深い友情と信頼で、この地域の明るい未来を夢見ることで、利根沼田地域に明るい光を差せるのだと考えます。
1.次の50年を見据えた運動の展開
一般社団法人沼田青年会議所は本年で設立50周年という大きな節目を迎えます。
50年前の設立当初に今現在がどのような世の中になっているか、確実に見えていた人はいなかったのではないでしょうか。それでも、設立以来地域を想い、未来の子どもたちを想い運動を行ってきました。だからこそ私たち現役メンバーが今現在、青年会議所運動をできる環境にあるのだと想います。50年目という大きな節目の時代に在籍している私たちは、未来に夢を抱き、5年後10年後、そして50年後のこの地域に住まう人たちを想い、子どもたちの将来を想い、これから生まれてくる子ども達がこの地域に生まれてよかったと想えるような利根沼田をつくることが、私たちの責務だと考えます。50年間まちを想い、子どもたちを想い、一年一年かけがえのない運動を行ってきました。その積み重ねによって、この地域に芽生えた力は数多くあるのだと考えています。そんな歴史に誇りとプライドを持ち、利根沼田地域に根付き、次世代につながる運動の展開をしていきます。
また、昨今持続可能な社会づくりを青年会議所でも取り組んでいます。経済成長や豊かな日本を目指してくれた先人たちが努力していただいたからこそ、今の日本社会があります。しかしながら、経済や産業の成長のために、犠牲になってきたことがあることも事実であります。
世界と未来を見据えた「人類共通の課題カタログ」といわれているSDGsを世界や国の取り組みと捉えるのではなく、今この地域でも動きだしている、持続可能な社会を意識した地域づくりを利根沼田一丸となりさらに進めていけるような運動の展開も必要であると考えます。50年後100周年を迎える一般社団法人沼田青年会議所のその時代に、利根沼田地域で住まう人々への想いと、その時代に現役である青年達へ想いを持ち、この先50年間の礎になるような持続可能な社会を目指した未来へつながる運動の展開を行っていきます。
2.まち「利根沼田地域」を元気にする運動の展開
現在、新型ウイルスCOVID-19の世界的流行により大きな不安を抱きながら生活を送っています。しかし、私たちは青年であり、私たちこそがどんな時代であろうとも時代背景に負けず、考え行動することで、必ず明るい未来は見えてくると私は確信しています。人と人の接触自体が避けられるなかで、デジタル技術の活用やSNSなどを使用した地域の活性化は多くの企業や団体も取り入れている時代です。しかし地域全体が一体となり魅力を発信できている成功事例は、まだ多くはないのではないでしょうか。だからこそ、今、利根沼田地域全体が一体となり、この地域を元気にするための運動を行う時だと考えます。
私たちが住まう利根沼田地域には国内外に誇る素晴らしい自然環境と多数の温泉地に代表されるような恵まれた観光資源を持っています。だからこそこの地域でしかできない魅力の発信があるのだと考えます。一般社団法人沼田青年会議所は1市1町3村からなる団体であります。私たちが利根沼田地域と団結してこの地域の魅力を国内外へ発信する運動を行い、まちを元気にする運動の展開を行います。
3.JAYCEE(個人)としての成長
青年会議所に入会してから常に問われてきた「なぜなんのために」。この言葉は本質が何なのかを問いているのだと私は考えています。
なぜその事業を行うのか、なんのためにその事業を行うのか、地域にとってどのような効果があるのかを議論して事業を行う中での本質です。多くの議論を行う中で本質を見極めていく力を学んでいるのです。しかし、議論を行う中でもそのための情報、発想力、考え方をしっかりと持たないと、より本質に近い議論を行うことができません。また、地域から共感を得られる事業を行うとこも難しくなってしまいます。
地域を想い事業行うのだから、多くの共感を得ることは必要なことであります。そうした地域からの多くの共感や地域に必要とされる事業を行うには、一人ひとりが修練を重ねJC運動だけで得られる成長ではなく、JAYCEE(個人)として成長することが、何よりも必要なのだと考えます。人として成長をして、家庭、地域、仕事においても活躍することで一般社団法人沼田青年会議所と私たちが行う事業の魅力はもっと大きなものになると考えます。JAYCEE(個人)として青年経済人として一人の人間としてあらゆる角度で私たち自身が成長できる学びを行っていきます。
4.会員(同志)の拡大
組織を運営していく中で、会員の拡大は必要不可欠であります。私たちの組織は自分たちの会費で運動を行っていく性質上、会員の拡大ができなければ運営することはできなくなります。しかし、明るい豊かなまちを目指し日頃運動している私たちではありますが、会員の拡大を行う中で、しばし青年会議所に対して理解されないと考えられていることがあります。
入会をして多くの時間などを使うことは確かなことです。しかし私たちは地域を想い未来に夢を描き自信と情熱を持って運動を行っているのです。
だからこそ、その運動をしていることにプライドと熱意をもって伝えていく必要があるのです。会員数が増加するということは単に会費が増えるということではなく、多くの共感(同志)が生まれるということです。多くの同志と勢いを持って運動を行うことができるのです。大切な家族との時間や仕事の時間を使い青年会議所運動を行うのだから、かけがえのないものをこの地域に生み出すために。それが私たちの使命です。
5.先駆けの団体としての誇りを持った組織へ
青年会議所では多くの決まりの中で会の運営を行っています。これは、青年会議所という名称のとおり、会議「議論」を大切にして、様々な方向から物事を考え、よりよい方向を導きだすためにできてきた決まりです。こうした決まりには、すべて、理由や意味があります。
これまで、歴史を積み重ねる中で、よりよくするために、できてきた決まりであります。だからこそ、今までの歴史を大切にしながら、先駆けの団体として誇りを持ち、新たな発想で新しいことに挑戦することも迷わずに選択し、青年らしく何事にも挑戦し真剣に取り組むなかから、生まれる学びで、一人ひとりが成長できる組織運営を行います。
そして、先駆けの団体として、私たちのおこなう運動の発信、地域の魅力の発信をしっかりと行い、この利根沼田のさらなる発展につながる一助を担い、国内外にこの地域の魅力を強く発信していきます。
6.むすびに
青年会議所に入会して様々な役職を経験させていただきました。
多くの先輩諸氏より多くのことを学ばせていただきました。そのなかで一番私が大切にしていることは「すべて自己責任」という言葉であります。関わるすべての物事は己の責任であります。関わる全ての物事を自分の責任だと考えることで、他人のせいにするのではなく、自分がどのように考え行動すれば、その物事がうまく進むのかという考え方です。結果をすべて自己責任と考えれば必ずそこまでの関わり方や行動が変わり、その過程への取り組み方も変わります。全てが自分ごとになるのです。
このことは、どの立場やどこの組織でも同じだと考えます。青年会議所、家庭、仕事、どの場面になっても同じことなのです。私たち青年会議所メンバー一人ひとりが関わるすべてのことを自己責任、(自分ごと)と捉え、同志と強い信頼関係で手と手を取り合った時に、大きな力を発揮できると確信しています。
一般社団法人沼田青年会議所の100周年へ向けて次の50年間の礎を作り、50年後の利根沼田地域の笑顔のために今できる地域の明るい豊かな社会づくりを一年間先頭に立ち、すべて自己責任の精神で何事にも取り組むことをお誓い申し上げ2022年度の理事長所信とさせていただきます。
一年間よろしくお願い申し上げます。