2024年度 一般社団法人
沼田青年会議所 Junior Chamber International NUMATA

理事長所信(2023)

理事長所信(2023)

一般社団法人沼田青年会議所
第51代 理事長 平原 将吉

第51代 理事長 平原 将吉

 

2023年度LOMスローガン

響け!未来への想い
紡げ!無限の可能性

 

1.~はじめに~

一般社団法人沼田青年会議所は50年という長きわたる歴史を紡ぎ、大きな節目を迎えました。これもひとえに設立より青年会議所運動に邁進されてきた多くの先輩諸氏、そして今を支える現役メンバー、更には地域の皆様のお力添えのおかげと心より感謝申し上げます。

未だ終息の見えない新型コロナウィルスCOVID―19が世界中に猛威を振るい始める前、現在のような「新しい当たり前」を誰が予想していたでしょうか。人類はかつてない苦境を乗り越えるべく、かつてない改革が多方面かつ短期間に進んだのです。その全てが幸福につながるものではないのかもしれませんが、改革が進んだという事実は目を見張るべき焦点だと言えるでしょう。

私たち沼田青年会議所でもWEB会議や社会情勢を鑑みた事業の実施方法など、ここ2年ほどの短期間の中で、今まで考えたことすらなかったような様々なチャレンジを積み重ねることができました。51年目という新たなスタートをきるタイミングだからこそ、5年後、10年後、ひいては50年後の輝かしい未来を思い描き、50年間で紡いできた歴史を新しい価値観へと昇華させていかなければならないと感じています。そのためにも、物事の本質でもあり青年会議所が大切してきた「なぜ」「何のために」というフィルターを通すことで変えるべきこと、変えてはならないことを見極めながら、会の運営や事構築など一つひとつを丁寧に見つめなおし、新しい沼田青年会議所の在り方を思い描いていきたいと考えます。

2.本当に向き合わなければならないことは何なのか

テクノロジーの発展により、将来的に仕事のおよそ半数はAIに代替えされるという調査結果がありますが、人間が劣るというネガティブな側面ではなく、本来力を注ぐべきことへ時間や労力を費やし、更なる高みを目指せるというポジティブな側面に意識を向けるべきです。そしてこれは、単にテクノロジーを使いこなすということではなく、今までの当たり前を疑い、本当に大切なものを見極める、つまり取捨選択が迫られていることを意味しているのだと考えます。青年会議所の運営や、会議の在り方についても同様で、適切な取捨選択は時代の荒波を乗り越え新たな可能性へと繋がっていくのではないでしょうか。

日々の青年会議所活動においても、無駄の削減や生産性の向上は、より力強い運動へと繋げていくためにも必要不可欠な要素です。メンバー一丸となって課題の発見と解決策の模索を行っていきましょう。

3.多種多様な価値観が共存する組織

人はそれぞれ異なった才能を持っていて活躍できる時や場所、場面もそれぞれです。だからこそ組織の中に多種多様な価値観が集積し、更にはお互いを認め合い、磨き合い、高め合う関係性を構築することができれば組織は自然と活性化され、個人の成長、組織の成長へと繋がります。そして、多くの新しい会員を迎え入れることは、新しい価値観を受け入れることと同義であり、更なる多様性に繋がることで沼田青年会議所の可能性が拡大していくものと考えます。<・p>

メンバー一人ひとりが魅力を実感できる組織で在り続けるためにも、多種多様な価値観の受け皿としての成熟と、会員相互の関係性の構築は、組織の根幹となる重要な取り組みです。

4.地域の未来を見据える

地域を形づくるもの、それは『人』です。大きな夢を抱き、志高く、既成概念にとらわれないチャレンジ精神を持った人財が地域の未来を切り開いていきます。そして、人は育つ環境次第で開かれる道の可能性は大きく変化するからこそ、地域の未来を担う子供たちの教育環境における様々な課題へ意識を向けることが重要です。そしてそれは学校だけが担うものではありません。

地域の大人一人ひとりが、子供たちの多様で豊かな才能が開花していく未来を思い描き、そのうえで地域全体の課題として意識の共有を図ることで、改革へのスタートラインに立つことができるのではないでしょうか。地域の宝である子供たちにとって価値ある未来を創り上げるのは他でもない、今を生きる大人たちであるはずです。

5.企業、事業者の成長

経済は生活の基盤であり、生産・消費・流通が滞りなく循環することで人々の生活に安定がもたらされます。そして、経済的な豊かさは今の生活への影響だけでなく、優秀な人財の集積地として、文化レベルの向上として、テクノロジーの開発等、様々なステージにおける未来投資への資産でもあります。だからこそ地域経済の中核を担う企業の成長、事業者一人ひとりの成長は極めて重要であり、持続可能な地域経済の発展には欠かすことのできない要素です。

そして、利根沼田の様々な企業や事業者自身が、自社の可能性をあきらめず、魅力を磨き上げていくことでしか成長はありません。だからこそ、その成長の後押しとなる取り組みを続けていくことが、青年経済人が集う私たち沼田青年会議所の重要な役割であると考えます。

6.JAYCEEの成長とJCの成長

青年会議所が会議体である以上、多くの時間をかける会議の在り方によって、得られる経験の質やメンバー同士の関係性の質は大きく変わります。
会議を単に合意形成を図る場としてだけでなく、「こう在りたい」という夢や理想を思い描きながら、「なぜやるのか」「何のためにやるのか」「どのような道筋があるのか」という物事の本質を捉える力と想像力やデザイン力を養う場として、つまりはJAYCEEとしての成長、沼田JCの成長を促す場であると再認識することが大切であると考えます。

会議の前後も含めたプロセスを改めて見つめなおし共有し続けていくことで、沼田青年会議所の存在意義をメンバー一人ひとりが実感しながら、5年後、10年後、ひいては

50年後の輝かしい未来へ力強く歩み続けていけるものと考えます。切磋琢磨しながら共に礎を築き上げていきましょう。

7.むすびに

青年会議所は20歳から40歳の若者で構成されています。
40歳までという限られた時間が有意義なものとなるか、そうでないのかは、当然メンバー一人ひとりの意識と行動に委ねられています。個人によってできる範囲に違いはあれど、その中でどれだけ主体的に考えることができるのか、限られた条件の中でどう向き合うのか、そのうえでどのような行動に移すことができるのか、それらは全て今後の人生に生かすことができるかけがえのない経験になると考えます。

私自身、沼田青年会議所に入会以来、時に笑い合い、時に悩み、駆け足の時もあれば、立ち止まってしまったこともありましたが、私を育てていただいた先輩方を含め数多くのご縁の中で多種多様な価値観と触れあった時間は、私の人生において財産とも呼べる存在です。

私はみんなを栄光へ導くような勇敢な人間ではありません。しかし、そんな私だからこそ思い描ける輝かしい未来があり、その想いの発信源となることで様々な価値観が共鳴し合い、明るい豊かな社会へと向かう運動に繋がっていくものであると、自分自身の可能性、そして沼田青年会議所の可能性を誰よりも信じ、持てる力の全てを注ぐことをお誓い申し上げ2023年度理事長所信とさせていただきます。